先日、宮城の家の上棟式を行いました。
施工会社さんの計らいもあり、細やかながらも風情を感じるひとときとなりました。
東北地方だから、宮城県だからなのかはわかりませんが、地鎮祭に続き、日ごろ忘れがちなことについて気が付かせてくれる風習はありがたいなと感じます。
小雨模様だった天気も式がはじまる頃には、晴れ間がさしたのはとてもよかったです。
冬のつんとした空気の感じは久しぶりで、東北の冬を感じます。
たまに来るからこそより強く実感するのかもしれません。
私は建築が立ち上がる一連の流れのなかで、上棟時の現場がとても好きです。
線で描いた図面やスケールが抽象化されたモデルが、実体ある部材として骨格をつくり、内外の隔てもなく一体としてある空間は、当事者としての緊張感とその敷地特有の繊細な光が混在していて、設計をしていてよかったと素直に思えます。
建物がそこで時間を過ごす誰かのためのものであり、特に住宅の場合はお客様のこれからの日々の暮らしの器となる分、そのつくりこみの一歩手前ならではの良さなのかもしれません。
ありがたい機会に感謝しながらもしっかりと進めていこうと思います。
雁の群れが頭上を飛んでいくのを初めてみました。年の瀬ですね。
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